EAを運用するにあたり、2通りの考え方があります。
- 一切裁量判断を加えず、淡々と動かし続ける
- 相場状況に応じて適宜裁量判断を加える
どちらが正しいのか?どちらが利益が出やすいのか?は
各トレーダー毎に意見が分かれると思いますが、
私なら
「相場状況相場状況に応じて適宜裁量判断を加える」
方針でやっていきます。
市販されているEAでも、もちろん自作したEAでも
運用前にはまずバックテストでその挙動を確認するはずですが、
それらを見てみると、数ヶ月単位、もしくは数年単位で
ドローダウンの時期というのが必ず存在するものです。
特に順張りのトレンドフォロー系のEAの場合は、
月単位の緩やかな波を描きながら
徐々に収支が上向いているケースがほとんどです。
つまり、EAには苦手な相場と得意な相場があって、
それらを交互に渡り歩きながら
期待値>1の確率に則って運用していく事になるので、
もしも今が苦手な相場なら無理にEAを稼働させる必要はない
という見解を持っています。
実際、私の自作EAのリアル運用にあたっては、
それまでのバックテストの結果、及びフォワードテストの結果によって
「LONG」だけで動かしたり、「SHORT」だけで動かしたり、
もしくは、稼働を止めたりしながら運用しています。
特にテクニカルが通用しない相場の時には
無理に運用する必要はないと思っています。
最近でいうと、中国発の世界同時株安時のドルの大暴落ですね。
あの時には、USDJPYなどは一日で5円程も下落していき、
まさしくセーリングクライマックスの様相を呈してしましたが、
明らかに通常とは違う相場状況の時には、
私はその状況が収まるまでは自作EAの運用を止めていました。
なぜなら、
EAとは過去の相場状況から作り出された統計学的な要素も含まれているので、
数年に一度しか起こらないようなイレギュラーな相場状況の時には
バックテストから導き出された期待値、確率論はあてにはならない
と思っているからです。
まぁ、私の場合、あくまでも自作のEAでの運用なので、
もちろん、そのプログラムの内容も理解しており、
そのEAの得意相場と苦手相場も把握しているので、
苦手相場に似ていると判断できる時には、
柔軟に対応して裁量判断を加えるようにしています。
実際の相場というものは多岐多様に渡っており、
プログラミングでそれらを100%切り分ける事ができない以上、
どうしても苦手な相場に対峙しなければいけない時もありますが、
そのような時には無理に動かさなくても良いと思っています。
もちろん、私のプログラミング能力不足の面もありますけどね。
しかし、市販のEAなどでそのロジックが分かっていない場合、
無理に自分の裁量判断で動かしたり止めたりすると、
逆に利幅が減ってしまう可能性もあるので、
そのあたりは注意する必要がありますね。
その場合は、月単位、もしくは年単位のドローダウンも覚悟しながら
一切裁量判断を加えず、淡々と動かし続けた方が良いのかもしれません。