最近ではEA(自動売買)の認知度も上がってきたようで、
有料無料問わず、様々なサイトで様々なタイプのEAを
見かけるようになってきました。

この前も、とあるEAをチェックしたんですが。。。

EA自体は様々なタイプがあり、
そのことに関しては、とやかく言うつもりはないです。

開発者のノウハウ、知識を集結して、
自慢のEAを提供したつもりなんでしょう。

ですが、あまりにも酷いEAを見つけてしまいました。

意図的に購入者をダマそうとしているのかは分かりませんが、
バックテストがあまりにも杜撰で。。。

ダマそうとしているつもりでないのなら、
明らかにEA開発初心者が作ったと思われるような
稚拙なバックテストが公開されていました。

でも、それが結構売れているようで。。。

う~ん、EAの認知度は上がったにも関わらず、
EAの良し悪しを見分けるだけの利用者の力量は
まだまだ向上していないようです。。。
img20021901

本当はそのEAの実名を公開して、
そのバックテストの成績を掲載して、
どこがいけないのか、一つ一つ解説していきたいのですが、
それをやってしまうと、クレームが来るかもしれないので。。。

私は争いごとが嫌いなので、
あまり過激なことは止めておきます。

でも、真実は正直に書きたいので、
代わりに今回は私の自作EAを題材として取り上げてみます。

以下は私が開発した自作EAのバックテストです。
backtest20021902
いかがでしょうか。
初期証拠金10000ドルに対して、
純益が30000ドルを超えています。

つまり、総資金が40000ドル超えとなっており、
資金が4倍に増えたことになります。

無茶苦茶凄くないですか?

煽りに煽ったコピーライティングを販売ページに乗っければ
29万8千円くらいで売れるのではないでしょうか?

しかし、、、

こんな優秀に見えるEAですが、
実はこのEA、、、使い物になりません。

開発した私が言っているんですから本当です。
これは稼働したらダメです。

なぜだか分かりますか?

実はこのEAは
バックテストが良くなるように見せかけているだけ
なんです。

バックテストには様々な項目がありますが、
ちゃんとした知識があれば、
そのカラクリを見抜くことができます。

このバックテストには、不都合な真実、というか
未熟な点が3ヶ所存在するんですがそれが分かりますか?

上記バックテストを眺めて、
ちょっと考えてみてください。

time20021903

いいですか、正解は以下の3ヶ所です。

  1. スプレッドが極端に狭すぎる
  2. バックテストの期間が短すぎる
  3. 総取引数が少なすぎる

それぞれを簡単に説明します。

1.スプレッドが極端に狭すぎる

上記のバックテストでは、[スプレッド]が「」になっていますが、
これが明らかに狭すぎです。

スプレッドというは、買値と売値の差のことですが、
」っていうのは、0.1PIPSのことです。

ドル円でいうのなら、
110.001円買い、110.000円売り
のことです。

常識で考えると、こんな狭いスプレッドはあり得ません。

EAを数多く開発していれば
スプレッドの数値がバックテストの成績に大きく影響を及ぼす
ことくらいは知っているはずです。

もちろん、ここに小さい数字を設定すれば
成績を簡単に良くすることはできますが、
それをやってしまうとリアルタイムでの再現性が極端に低くなります。

常識的に考えれば、
ドル円のスプレッドは「20」くらいに設定するものです。

2.バックテストの期間が短すぎる

上記のバックテストでは、
[期間]が2018年1月~2019年12月までの2年間ですが、
これは明らかに短すぎです。

過去のチャートを振り返れば、
高ボラティリー相場、低ボラティリティ相場、乱高下相場、
急騰急落相場、ランダム相場、など
日足レベルでも様々な様相を呈してきました。

にも関わらず、直近の僅か2年間だけしか相手にしないのは、
バックテストの意味がないですね。

ここ2年間は比較的落ち着いた低ボラティリティ相場です。

つまり、低ボラティリティ相場だけに適したEAで、
それ以外の相場では成績が振るわない可能性が高いと推測できます。

3.総取引数が少なすぎる

上記のバックテストでは、[総取引数]が609回ですが、
これは明らかに少なすぎます。

確率論で臨んでいくEAにおいては、データ数が多いほど、
つまり、総取引数が多いほどその信頼性は高くなります。

1000回打席に入っての3割バッターと、
10回打席に入っての3割バッターとで、
どちらが信頼できるかです。

常識的に考えれば、
最低でも1000回の取引回数が欲しいところです。

以上、この3ヶ所を見抜くことができれば、
EA分析の初心者は脱したといえるでしょう。

バックテストだけでは見えづらい小細工も?!

しかし、、、実のところ、、、
まだこれだけではないんですね。

ある程度の経験者になると、
これら以外にも違和感を感じる箇所があります。

それは、、、
[期間]に対して[純益]が大き過ぎる
ことです。

常識的に考えて、
僅か2年間で資金が4倍になるなんてことはあり得ず、
ここに違和感を感じるかどうかです。

もちろんこんな怪物級のEAに私は出会ったことはありません。

これは明らかに、
証拠金に対してオーバーロットの設定にしているか、
もしくは、
無謀な複利設定にしているか、
もしくは、
その両方でしょう。

実際、私は上記のバックテストの成績を良く見せるために
わざとオーバーロット設定、且つ、複利設定にしました。

上記のバックテストで収益曲線のグラフを見せなかったのも、
複利設定を隠すための不正です。

この違和感にも気づいてくれたら嬉しんですが。

img20021903

では、上記の不都合な真実を全て正して、
つまり、
スプレッドを20にして、且つ、
バックテストの期間を10年間にして、且つ、
総取引数を1000回以上にして、且つ、
適切なロット数にして、且つ、
単利にした場合、
このEAのバックテストはどのような成績に変わるでしょうか?

それが以下です。
backtest20021905
見ての通り、何の優位性もないEAです。

再確認ですが、
最初に掲載したバックテストのEAとこのバックテストのEAは、
同じものです。

パラメーターも一切変えていません。

同じEAにも関わらず、
[スプレッド]や[期間]や[ロット数]などを小細工すれば、
あたかも優秀なEAであるかのように
見せかけることができてしまいます。

こんなEAを29万8千円で購入しますか?

販売ページの煽りコピーライティングに惑わさず、
バックテストを正しく分析できるようになりましょう。

え?販売ページにバックテストが掲載されていない?

それは論外です。