EA(自動売買)でも裁量トレードでも
ナンピンやマーチンゲールというテクニックは使うべきではない
という私の主張は、これまで何度か記事にしてきました。
ではその逆で、ピラミッティングは有効なんでしょうか?
日本語では、”増し玉“とも言われていますが、
いわゆるエントリー後にポジションが有利な方向へ動いたら
更にポジションを積み増ししていくテクニックですね。
例えば、持合からの上にブレイクした場合、
まだダマシがあるか分からないので、とりあえず試し玉として
少なめのロット数でロングエントリーしておきます。
そして、上昇トレンドが明確になってきた段階で
更にロングポジションを追加していきます。
そして、勢いが増してきた段階で更にロングポジションを追加していきます。
こうしてトレンドが継続して、含み益が増えていくに従って、
次々にポジションを増やしていくテクニックです。
ナンピンとは正反対の “攻め” の発想ですが、
このピラミッティングには優位性があるんでしょうか。
多分あります。
しかし、
ナンピンとは比べ物にならないくらい心理的抵抗が大きいので、
ピラミッティングを駆使しているトレーダーはほとんどいないはずです。
私もピラミッティングを自分の手法に取り入れた経験はありませんので、
上記のような “多分あります” という表現になってしまいますが、
基本的には、
人間の本能に従ったやり易いテクニックには優位性は無く、
人間の本能に逆らったやり難いテクニックには優位性があるはずなので、
そうした理屈から言えば、
ピラミッティングほど人間の本能に逆らったテクニックは無いので、
優位性があると認識するのが妥当だと思っています。
つまり、ピラミッティングとは、
優位性があるのに、心理的抵抗が大きいという理由で使えないテクニック
という事もいえますが、
では、EAで利用すればどうでしょうか?
EAならば心理的抵抗を全く受けないので、
その優位性だけを享受する事ができるかもしれませんね。
私はこれまで、単一ロットでのEAばかりを開発してきましたが、
今の課題として、ピラミッティングを駆使したEAの開発を考えています。
参考までに、ピラミッティング型のEAが販売されていないか
ネットでいろいろ探してみたんですが、巷で販売されているEAの中には、
ピラミッティングを利用したものがほとんど存在していないようですね。
やはり、ナンピンとマーチンゲールを駆使して、
高勝率を謳ったEAの方が世間の”ウケ“が良いようです。
しかし、自分で開発する分には世間の”ウケ“を気にする必要はないので、
純粋に、長期的な期待値だけを追求できます。
販売するわけではないですからね。
まだ現時点では要件定義の段階で、
ロット数を一定にするか、徐々に増やすか、徐々に減らすか、
そして、どのようなタイミングで追加エントリーすべきか
いろいろ考えている最中なんですが、楽しみながら開発できそうです。