EAの運用の仕方については、以下の4種類に分ける事ができるでしょう。

  1. 単体のEAのみで、放ったらかしで運用
  2. 単体のEAのみで、裁量判断を交えて運用
  3. 複数のEAでポートフォリオを組み、放ったらかしで運用
  4. 複数のEAでポートフォリオを組み、裁量判断を交えて運用

放ったらかし“とは、その名の通り、
人間の手を介さずに、そのEAの実力に身を任せる事です。

裁量判断“とは、この場合、
EAの好調・不調の状態や相場状況を把握して、
EAの稼働・停止を人間が判断する事です。

実績のある、安定した優秀なEAならば、
実績のある、安定した優秀なEA達ばかりならば、
放ったらかしで運用しても構いませんが、
そんな好都合なEAだけを扱っているわけではないでしょう。

実際には、ある程度の期間、ある程度の深さのドローダウンは
経験せざるを得ないわけで、もしもそれが耐えられない水準に達すれば、
運用者の判断でEAを止めなければいけません。

放ったらかしだと最悪の場合、資金が底をついてしまいますからね。

つまり、EAの運用には裁量トレーダーとしての実力とは別に、
監督者、管理者としてのスキルが必要になるわけです。

EA運用に際して、最も理想的なのは、
監督者、管理者としてのスキルを兼ね備えた上での上記4番での運用
となりますが、そこまで出来る人は極一部でしょう。
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3割バッターでもスランプになる

野球に例えてみましょう。

プロ野球選手は、打率3割だと一流選手と言われます。

では、1軍でのこれまでの成績が

A選手:10打数3安打で打率3割
B選手:100打数30安打で打率3割
C選手:1000打数300安打で打率3割

この3人のうち、どの選手が最も実力のある選手と言えるでしょうか?

いうまでもなく、C選手ですよね。

1000回という数多くの打数を経験しての打率3割は信頼に値するので、
監督は当然C選手をレギュラーにするでしょう。

しかし、、、

だからといって、C選手にスランプが無いわけではありません。

打率3割と言っても、直近の10打席はノーヒットの場合もありますし、
1ヶ月以上、打率1割台で苦しむ事もあるでしょう。

そのような状況になった場合、
監督が適切な判断を下さなければいけません。

レギュラーから外して、代打要員とするのか、
または、2軍行きを命じて、そこで調整させる事も必要かもしれません。

そして、調子が戻ってきたら再びレギュラーに戻します。

もしも調子が戻らなければ、、、
旬が過ぎた選手” という判断を下すんでしょうか。。。

EAでいうならば、
リアルトレードでの成績が落ちてきたら、
一旦ポートフォリオから外し、
フォワードテストでの成績の経過を監察する。

で、フォワードテストで成績が上向いてきたら
再びポートフォリオ内に組み込む、という事になります。

もしも調子が戻らなければ、、、
旬が過ぎたEA” という判断を下すんでしょうか。。。

口で言うのは簡単ですが、実際には、
どの程度成績が下がったらポートフォリオから外し、
どの程度成績が上がったらポートフォリオに組み込むのか、
その判断には絶対のルールは無く、
各運用者が自分で決める必要があります。

EAだからって、楽して稼げるわけではないんですね。